地域医療貢献加算、改めるべき

4月から医科の診療所では、地域医療貢献加算という制度が新設される。
電話での問い合わせに対し、診療時間外でも対応できる体制を確保
した診療所が算定できる。この算定を届け出た医療機関は、
過去に受診した人も含め全患者に24時間365日体制で対応することになる。
一見良さそうな制度だが、心配な点がある。医師に対して酷すぎないか。
 診療所の医師は、通常の診療だけでなく、学校医や乳児健診などで
地域医療に貢献している。その上に365日いつでも対応するとなると、
心身を休める時がない。
 本県の医科診療所は733ある。多くは医師一人の開業医で、高齢化も進んでいる。
一人で24時間対応するなどむちゃなことだ。
 夜間や休日などの問い合わせは、地域の大きな病院に任せたり当番制にすれば、
開業医の負担は少なくなる。地域医療貢献加算制度は、地域医療にとってマイナスだ。
混乱が生じる前に、国は早急に制度を改めるべきだ。